近年、不登校の児童・生徒が全国的に増加しています。板橋区においては、2023年度の小中学校における不登校児童生徒数は、1,344人(前年度+280人)。年々増加しています。不登校の児童生徒に多様な学びの場や方法を提供し、学習機会を保障することは喫緊の課題です。
そのような状況を受けて、文部科学省により、「学びの多様化学校」の設置が進められています。
「学びの多様化学校」とは、不登校児童生徒の実態に配慮して、特色ある教科を新設したり、総授業時間数を削減したりするなど、特別の教育課程を編成して学習の機会を提供している学校のこと。2025年度には、「学びの多様化学校」の設置数は全国で58校となり、都内においても新たな開設が検討されています。
1月21日、豊島区議の西崎ふうかさん、・目黒区議の細貝悠さんとともに「学びの多様化学校」である香川県三豊市立高瀬中学校へ視察に伺いました。同中学校の夜間学級は、全国で初めて学齢期の生徒を受け入れる夜間学級(※)として、2022年に開設されました。(※通常の夜間学級・夜間中学は、義務教育を十分に受けられなかった成人や外国籍の方を主に対象としています)
この取り組みにより、さまざまな理由で昼間の通学が困難な生徒に新たな学びの場や居場所が提供されています。視察では、夜間中学の新たな可能性とともに、人員不足や学齢期の生徒と経過者(学齢期以降の年齢の生徒)の生徒を一緒に指導することの難しさ等、運営上の課題についても伺いました。
板橋区においても、不登校児童・生徒や外国籍住民の増加を踏まえ、多様な学びの場の必要性が高まっています。
同中学校の事例を一つの実践モデルとして、課題と可能性の両面を踏まえ政策立案し提言を進めていきます。
視察内容の詳細については下記をご覧ください。
三豊市立高瀬中学校視察報告書
※生徒個人に関わるエピソードは黒塗りしています。